タイ編2 ~スコータイ遺跡群を自転車タクシーで。ライブハウスも満喫~

タイのスコータイは、バンコクから北へ約440キロメートル、チェンマイから南へ約350キロメートルのタイ北部の南端に位置する古都です。スコータイには大小200以上の遺跡があり歴史公園になっています。のんびりとレンタサイクルで点在する遺跡の仏像をめぐることも出来ます。

目次

チェンマイからスコータイへ向かうバスは?

チェンマイのサバイバル象のり川下りツアーを終えた次の日、スコータイへ。20年前の旅なので今とはずいぶん様子が違って交通手段も充実したと思います。

ガイドブックをもとにバスターミナルでスコータイ行きのバスを探しても、アユタヤ行きならたくさんあってもスコータイ行きがなく、いろいろな人に尋ねてみましたが皆わからない様子。

スコータイって観光地のはず…。しかし「スコータイ」と言っても「?」な顔。発音がおかしかったのかもしれないのでガイドブックを見せたりしながら説明すること数十分。

困っていると、あるバスの乗務員のお兄ちゃんが「OK、道の途中でおろしてあげる」と言ってくれました。ホッとすると同時に、本当にスコータイで降りれるのか、道の途中で降ろされてその後たどり着けるのかと不安もありました。ですが、その乗務員のお兄ちゃんに大感謝でバスに乗り込みました。

タイの人の温かさと微笑みのとりこに

座席ではなく出入り口の階段に座ることになりましたが、バス乗務員のお兄ちゃんと会話をしながら「マイペンライ」のタイ人の温かさを感じました。数時間後、乗務員のお兄ちゃんが合図して幹線道路に停車し私達を降ろしてくれました。

乗務員のお兄ちゃんはさわやかに微笑みながら手をふって、バスの中に戻っていきました。

多分私たちはスコータイ行きのバスターミナルを間違ったのしょう。ネット環境も今と違って整っておらず、海外で使える携帯電話もありません。わからないことは旅先でもネットで調べてすぐに解決できるわけではありませんでした。

困っている観光客に優しく融通を効かせてくれたこの出来事で一気にタイファンになったのは言うまでもありません。

スコータイで自転車タクシーに捕まる

バスから降り、ガイドブックを見ながら市街地の方へ歩いていると、三輪自転車に荷車をつけたチェンマイでは見かけなかった古ぼけた人力タクシーが近づいてきました。運転手のお兄ちゃんが片言の英語で親しげに話しかけてきます。

そして日本語の手紙を差し出しました。そこには「この○○さんはとても親切で信頼できる人です。スコータイの遺跡巡りをしてもらってとても楽しかった」といった内容が日本語で書かれていました。

手紙が胡散臭いので軽くあしらって歩き出しましたが、彼の人なつっこさと素朴な笑顔に友人がすっかり捕まって、彼の自転車タクシーでスコータイの遺跡巡りをする気になってしまいました。

私はスコータイの遺跡巡りはレンタサイクルがいいと考えていましたし、自転車タクシーの遺跡巡りの値段は一人350バーツもして高額だと思いました。しかし、友達は了承してしまいました。

三輪自転車タクシーでのスコータイ遺跡巡りは…

ぼったくられている感じがしてつまらない気持ちの私に対して、友達はとても楽しそう。日本円ではたいしたことないんだからいいじゃない、という様子です。

ウキウキな友達と不信感でいっぱいの私を乗せた自転車タクシーは、遺跡群に向かって出発します。細い体で彼は自転車をこぎ、遺跡群のわきをまっすぐに伸びる道を爽快に走っていきます。

彼は遺跡群の見どころや写真撮影スポットに案内してくれ、お茶目に驚かしてきたり、追いかけてきたり、まるで子供のように遊びながら遺跡を巡りました。遺跡に中は古い建造物がそのまま残されており、その上に登った危ない場所や水たまりでは手を差し伸べてくれ、優しい気づかいもしれくれました。

学術的なことをじっくりと学びながら遺跡を巡りたい場合には不向きだと思いますが、彼の純粋な笑顔と優しさと子供のような明るさによって、疑っている自分が馬鹿らしく思えてきました。楽しんだもの勝ちです。打ち解けた私もすっかり彼と仲良くなっていました。

スコータイのライブハウスに行ってみる

夕方になり遺跡巡りも終わると、私達を地元のライブハウス連れて行ってくれると言いました。夜に知らないエリアに連れていかれて大丈夫かと案じましたが、すっかり友達は行く気です。

日本人や観光客がいない地元のお店だったので私達は目立ち、舞台に上がることになりドラムまで叩いて盛り上がり楽しい時間を過ごしました。

本日の全ての行程が終わり遺跡群のわきのまっすぐな夜道を自転車タクシーで宿まで笑いながら疾走します。到着し料金を支払った時、彼が申し訳なさそうな表情で黙った気がしました。彼は私たちにハグをして別れを告げました。

ぼったくりと疑っていましたが、結果的にはありきたりな遺跡巡りではなく、彼の旺盛なサービス精神以上に子供のような茶目っ気たっぷりな温かな人柄によって、スコータイを満喫することが出来ました。

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